輸入木質バイオマス発電事業を行う20社及びプロジェクトファイナンスを行う金融機関20行のCO2排出量を計算し、事業の見直しを求める要請書を送付しました

ウータン・森と生活を考える会プランテーション・ウォッチMighty Earth熱帯林行動ネットワークFair Finance Guide JapanFridays For Future Sendaiの6市民団体/環境NGOは、3月8日に、輸入木質バイオマス発電を行う事業者20社(FIT制度で認定済みで、50,000kW以上を合計した容量順)に対して事業の見直しを求める要請書を、プロジェクトファイナンスを行う金融機関20行に対してエンゲージメントの実施及び投融資の見直しを求める要請書を送付しました。

木質バイオマス発電は、「木が成長する過程で大気中のCO2を吸収するのでカーボンニュートラルである」との主張がありますが、バイオマス燃料が燃える際に温室効果ガス(GHG)が即時に排出され、排出係数は石炭火力発電を上回ります【解説資料】 バイオマス発電のCO2排出量 )。

また、多くの研究者が「樹木を伐採し燃やすことで数十年~数世紀にわたり温暖化を悪化させる」と報告するなど、吸収には相当な年月がかかります石炭より悪い輸入木質バイオマス~森林保全による炭素固定の重要性 )。伐採後に適切な再植林が行われない場合、自然が回復せずにそもそも吸収されないという意見もあります。実際に私たちは2022年にアメリカとカナダ・ブリティッシュコロンビア州の木質バイオマス燃料を生産している現場を訪れ、原生林や老齢の天然林が燃料生産のために切られている様子を確認しました(ウェビナー「木質ペレット生産の森林生態系への影響ー米国南東部の事例からー」)(オンラインセミナー「カナダ・ブリティッシュコロンビア州の林産業・木質ペレット生産現場 視察報告」)。

今回、私たちは、FIT制度で認定された50000kW以上の規模のバイオマス発電について、”燃焼を含めた”CO2排出量を算出しました。バイオマス発電を行う事業者は、トップの関西電力が3つの発電所合計容量約25万kW、CO2排出量は274万トンでした。以下、大阪ガス、東京ガス、中部電力、三菱商事、九州電力、レノバ、住友商事、石油資源開発、イーレックスなど大手電力会社、大手ガス会社、総合商社が2社、新興の再エネ企業などがランキングに入りました。


事業者別のバイオマス発電容量及びそのCO2排出量
ダウンロード

バイオマス発電のプロジェクトファイナンスを行う金融機関は、トップの三井住友フィナンシャルグループが8つの発電所合計約73万kWに融資しており、CO2排出量は約800万トンに達します。以下、みずほ、三井住友トラスト、三菱UFJ、山口銀、いよぎん、りそな、第四北陸銀、横浜銀行コンコルディア、日本生命などメガバンク(公的・民間)、地銀、生保などがランキングに入りました。

今回送付した要請書では上記の問題を指摘した上で、発電事業者に対して「GHGプロトコル、SBTiで燃焼の排出をカウントするのか?」「燃料調達時のトレーサビリティをどう確保するか?」「問題があると認識した場合に事業の見直しを行うのか?」、金融機関に対して「木質バイオマス発電事業に関するポリシーを策定する予定はあるのか?」「発電事業者にどのようにエンゲージメントするか?」等を質問し3月24日までの返答を求めました。

【解説資料】GHGプロトコルでの排出算定方法 Fact Sheet

近年の円安や輸送コスト高によって、バイオマス燃料の調達費用は高騰しています。2022年9月にはパーム油発電事業を行っていたHISスーパー電力が債務超過に陥り、事業を手放しました。木質ペレットの最大生産国ベトナムでは、輸出事業最大手のAn Viet Phat Energy社が認証詐欺を行っていたことが判明し、FIT制度における合法性を担保していたFSC認証制度から排除されました (その後に新しい記事「東洋経済オンライン:バイオマス燃料の認証偽装、エネ庁が本格調査へ 独自取材で判明した「納入先の発電所」実名が6/26公開)

木質バイオマス発電所の多くは未稼働であり、事業の見直しは可能です。引き続き、発電事業者や金融機関と対話を続けていきます。

本件のお問い合わせ先:

contact-hutan@hutangroup.org

050-5876-7925

(ウータン・森と生活を考える会 担当:石崎)

3/19ジャングルふれんずpresents熱帯林セミナー 「ボルネオ島の村で大規模開発に頼らない”森を守る”仕事に挑戦する青年たちの話~インドネシア現場訪問の報告を現地からのゲストとともに~」

※お申し込みいただいた方のなかで、メールアドレスのエラーにより参加用zoomリンクをお届けできていない方が一部いらっしゃいます。お心当たりの方はcontact-hutan@hutangroup.orgまでご連絡お願いいたします。

 

オランウータンなどの希少種が棲む生物多様性の宝庫ボルネオ島。
この島の大半を覆っていた原生林は、アブラヤシ農園、産業用造林、鉱山開発等の大規模開発や森林火災などによって半減しました。
そこで生産されるパーム油や木材・製紙用パルプなどは、私たちが日々消費するスナック菓子やインスタント麺、マーガリン、コピー用紙などとつながっています。
一方で、オランウータンで有名な国立公園に隣接するインドネシア中央カリマンタン州のタンジュン・ハラパン村では、若い世代がアブラヤシ農園を辞めて植林やエコツーリズムに参加するなど、大規模開発に頼らない “森を守る”仕事へのニーズが高まっています。

村の人たちと植林やエコツアーを続けてきたウータン・森と生活を考える会の活動を紹介するとともに、現場訪問から帰国した当会メンバーやタンジュン・ハラパン村の協力団体メンバー(オンラインでつなぐ予定)からの生の声もお届けします。

◆日時:3月19日(日)14:30~16:30
※終了後に懇親会あり

◆場所:ルマ・ボルネオ(大阪市都島区都島本通3-8-10 2F)またはオンライン(Zoom)

※会場へのアクセス 大阪メトロ谷町線都島駅、桜宮駅近く
https://nobuo5002.wixsite.com/ruma2

※参加用Zoomリンクはお申し込み者に後日お送りします

参加費:無料

お申込み:
▼下記のフォームへ記入
https://forms.gle/pgQTgaQmJHJZTix47

または
contact-hutan@hutangroup.orgまで
①お名前、②連絡先、③参加方法、④懇親会への参加有無をお知らせください。

【スケジュール】
・活動背景や現場の状況がわかるドキュメンタリー「森をふたたび」上映
・最新の活動報告や現場訪問メンバーからの感想
・ボルネオ島(インドネシア)からのオンライントーク(逐次通訳つき)
・質疑・ディスカッション
*終了後に会場で大阪の有機野菜を使った料理の懇親会を予定しています。
(参加費はカンパ制/プラントベース・メニューあり)

【こんな人にオススメ】
・熱帯林の森林減少に関心があり、現場の様子や取り組みについて知りたい
・パーム油の問題は聞いたことがあるが生産国でどんな問題があるか具体的に知りたい
・環境NGOがどんなことをしているのか、メンバーの顔をみて聞きたい
・ウータン・森と生活を考える会の会員さんなどで最新情報をお知りになりたい方もぜひご参加ください

主催:ウータン・森と生活を考える会
助成:公益信託 地球環境日本基金

【プレスリリース】「バイオマス発電はカーボンニュートラルではなく、燃焼時にCO₂が排出される」ことを、資源エネルギー庁「FIT/FIP制度におけるバイオマス燃料のライフサイクルGHG排出量の規定値」に明記すべき

ウータン・森と生活を考える会は、2023年1月23日に、経済産業省資源エネルギー庁新エネルギー課のパブリック・コメント「FIT/FIP制度におけるバイオマス燃料のライフサイクルGHG排出量の既定値について(案)に関する意見募集について」 (1/23 23:59 締め切り)に対し、意見提出を行いました。(注:GHGは、Greenhouse Gas=温室効果ガスの略)

パブリックコメント意見募集案の3ページ ⅴ)発電の①によれば、「バイオマス燃料の使用からの CO₂排出については 0 とみなす」とありますが、これは完全な誤りです。新エネルギー課に問い合わせたところ、「農林水産省バイオマス活用基本計画」の4ページに記載の「バイオマス燃焼は生物の成長過程で大気中のCO₂を吸収するのでカーボンニュートラル」を引用して、「バイオマス燃料はこれまでにCO₂を吸っているのでカーボンニュートラルとみなしている」と説明されました。

しかし、「今後これ以上のCO₂を出さない」というのが再生可能エネルギー促進の目的です。気候変動に関する国際的な合意であるパリ協定の目標として、気温上昇を1.5℃に留めるためには、残りのCO₂排出量を世界全体で4000億トンに抑えなければなりません(カーボン・バジェット)。そのために2030年までに排出量半減、2050年までにゼロにしなくてはならないのです。バイオマス燃料が燃える際にはCO₂が即時に排出され、その燃焼時の排出係数は、石炭火力発電の排出係数を上回ります( 国立研究開発法人国立環境研究所, “日本国温室効果ガスインベントリ報告書“(2021.4),p.82 )。また、吸収には相当な年月がかかります。バイオマスのGHG排出研究の第一人者であるプリンストン大学のティモシー・サーチンジャー博士など多くの研究者が、「樹木を伐採し燃やすことで数十年~数世紀にわたり温暖化を悪化させる」と報告しています( 参考:GEF 地球人間環境フォーラム「 気候危機を悪化させるバイオマス発電~1.5℃目標との整合性を問う~石炭より悪い輸入木質バイオマス~森林保全による炭素固定の重要性 」)。伐採後に適切な再植林が行われない場合、自然が回復せずにそもそも吸収しないという意見もあります( 参考:FoE Japan「【見解】バイオマス発電は「カーボン・ニュートラル(炭素中立)ではない」)

よって、バイオマス発電はパリ協定を達成するための手段ではなく、かえって気候変動を悪化させる「グリーン・ウォッシュ」なのです。今後、国際的に認められた GHG 排出量の算定と報告の基準である「GHGプロトコル」や企業が1.5度目標を達成するためのWWF、CDP、WRI、国連グローバル・コンパクトによる共同イニシアティブ「SBTi」は基準を厳しく改定し、バイオマス燃焼によるCO2排出量を一様にカウント・公表しなくてはならなくなる見込みです。この基準に沿って、バイオマス発電の電気を利用している際に、「使用するバイオマス発電の電気が燃焼時にCO₂が排出されること」を海外展開する日本企業も明記しなくてはならないことになります。FIT制度では、事業者が売電して得られる費用には、再エネ賦課金として私たちが支払っている電気代が使われています

ウータン・森と生活を考える会は、経済産業省資源エネルギー庁に対して、私たちの電気代を利用して、気候変動を悪化させるバイオマス発電のFIT制度による運用を即時に見直すことを要請します。

以下、当会の提出した意見です。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000245718
(2ページ)
Ⅰ.はじめに
各バイオマス燃料のライフサイクル GHG の既定値を算出するに当たっては、以下に示 す FIT/FIP 制度におけるライフサイクル GHG 計算方法に従いつつ、EU RED2 において 活用されている既定値や、過去の WG において業界団体から示された情報等を参考とした。
→業界団体からのみ意見を聞くのは公平性に反するので、今後は積極的に呼んでNGOや学者の言うことを聞くべき。
 
② 発電所やバイオマス燃料の製造工場などの設備建設による排出は考慮しない。
→発電所やバイオマス燃料の製造工場などの設備建設を含むすべての排出を考慮すべき。
 
③ CO₂回収・隔離、 CO₂回収・代替利用(バイオマス起源の CO₂に限る)による GHG 排出が回避できる場合、排出削減として考慮することができる。
→そもそもCCSはリスクが高い。リスクの検討が済むまでは③は記載すべきではない。
 
(3ページ)
ⅴ)発電 ①バイオマス燃料の使用からの CO₂排出については 0 とみなす。
→発電時のGHG排出が計算されていない。ものを燃やしたらCO2が排出されるので、それを計上すべき。今後、吸収すると主張したいなら、何年間で何kg吸収するか細かい計算式をもとに提出すべき。吸収するのが2050年以降であれば、カーボンニュートラルに反するので、一切認めるべきではない。
 
計算は、こちらが参考にできる。
https://www.gef.or.jp/wp-content/uploads/2022/12/bbd4731754105f73e348ee35cca7119c.pdf
 
→「これまでにCO2を吸収してきた」と言うのは理由にならない。なぜなら、森林に蓄えておけばずっとCO2が閉じ込められるからである。地球温暖化による気温上昇をある一定の数値に抑えようとした場合、その数値に達するまでにあとどのくらい二酸化炭素を排出しても良いか、という「上限」を表すカーボンバジェットの考え方を取り入れるべき。パリ協定の1.5℃目標を達成するためのカーボンバジェットは残り4000億トンである。2050年までに”排出自体をゼロにする必要がある”、“2030年までに半減”することを認識すべき。FIT制度が終了する2040年代にバイオマス発電で莫大なCO₂を排出していれば国際的な非難を受けることは必至である。
 
→国際基準のGHGプロトコルやSBTiでは燃焼をカウントしている。これらの国際的な基準に合わせるべき。
 
GHGプロトコル、SBTiにおけるバイオマス燃焼の排出カウントについては、こちらが参考にできる。
https://www.gef.or.jp/wp-content/uploads/2022/12/203aa11cde68de898258c608f163f6fc.pdf
 
(7ページ)
Ⅱ.農産物の収穫に伴って生じるバイオマスのライフサイクルGHG既定値
1.既定値の算定結果
現状、FIT/FIP 制度において認められている農産物の収穫に伴って生じるバイオマスは、以下の3種類が挙げられる。
・パーム油 ・PKS ・パームトランク
 
→上記を栽培する際の泥炭地の土地転換について、莫大なGHG排出があることが記載されていない。記載すべき。
 
こちらを参考にできる:
https://www.gef.or.jp/wp-content/uploads/2022/12/bbd4731754105f73e348ee35cca7119c.pdf
 
(34ページ)
輸入木質バイオマスについては、木質チップ、木質ペレット各々の燃料について、以下 の3種類の原料種に応じて設定した。
・林地残材等
・その他の伐採木(※肥料投入の無いものに限る)
・製材残渣
 
→「林地残材等」については、カナダやアメリカで、原木が切り倒され環境破壊が報告されている。ちなみに地域住民が公害による被害を訴えており、人権問題にもつながっている。よって、「林地残材等」は省くべき。
 
こちらを参考にできる:https://www.gef.or.jp/news/event/221220_seminar_bcforestbiomass/ (カナダ)
https://www.gef.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/Ecosustainabiogreen_Wood_Pellets_Jp.pdf (アメリカ)

学習会「国連生物多様性条約締約国会議(COP15)で何が決まり、私たちはどう行動すればいいのか?」

学習会「国連生物多様性条約締約国会議(COP15)で何が決まり、私たちはどう行動すればいいのか?」

 人間の活動によって、約100万種の生物が絶滅するおそれがあると国連が報告するなど、「生物多様性」は危機的な状況にあります。地球上の生物種の半数以上が生息する熱帯林は依然として減少を続けています。こうした中、2022年12月にカナダのモントリオールで開催された生物多様性条約締約国会議(COP15)では、ポスト「愛知目標」となる「昆明・モントリオール2030年目標」が採択されました。

 2030年までに陸と海の30%以上を保全する「30 by 30目標」、自然の損失を止めてプラスに転じる「ネイチャーポジティブ」の達成を目指すなど、野心的と言われる目標が掲げられた一方で、こうした目標達成のために先住民や地域住民の権利が損なわれたり、多国籍企業によって自然資本が私有化されてしまうのではないかといった懸念の声も聞かれています。

 今回、COP15で何が決まったのか、NGO・市民組織・先住民グループなどがどのような懸念を示しているのか、今後私たちは何に気をつけ、どのように行動することが必要なのかを、実際にCOP15に参加されたゲストを2人お招きして、環境NGOと先住民グループの側面からお話しを伺います!
 
日時:2023年2月25日(土)14:30ー17:00

*終了後、17:30頃から参加者有志の懇親会兼展覧会のイラスト作者エマさんトーク&ワークショップ「生物多様性保全に向けた魅力ある広報について」を開催します。ご関心ある方はぜひご参加ください!

場所:ルマ・ボルネオ( https://nobuo5002.wixsite.com/ruma2 大阪府都島区都島本通3-8-10。大阪メトロ谷町線都島駅、JR桜宮駅近く)
及び、オンラインzoomにて。ハイブリッドで開催します。
  
参加費:無料

定 員:会場15人、オンライン100人(申込先着順)
   
申し込み:こちらのフォームにご入力お願いしますhttps://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfFt1vhzcMHVc__E4yiJMirvrJp8lCVte2u1VM8LjHs7Dmo_g/viewform 

(入力できない方は contact-hutan@hutangroup.org まで)

講師プロフィール:

安部真理子さん(ラムサール・ネットワーク日本理事)

ラムサール・ネットワーク日本理事。日本自然保護協会保護・教育部主任。奄美や沖縄をはじめとする日本の海の問題全般を担当している。社会人を経験後に琉球大学博士課程にてアザミサンゴの多様性に関する研究で博士号(理学)を取得。1997年に日本国内でのリーフチェック立ち上げに関わり、以来コーディネーターをつとめている。沖縄リーフチェック研究会会長、沖縄県サンゴ礁保全推進協議会理事。オーストラリア・ジェームズクック大学大学院にて理学修士号取得(海洋生物学専攻)

   
三石朱美さん(一般社団法人JELFー日本環境法律家連盟ー事務局)

名古屋在住。全国各地の環境訴訟に取り組む弁護士のネットワーク団体、JELFの事務局として活動し、2020年まで続いた米国連邦裁判所での沖縄ジュゴン訴訟にも詳しい。2010年の生物多様性条約COP10をきっかけに、世界中の先住民族や地域コミュニティの代表者との関係を深めている。
   

ウータン35周年記念「生きものイラスト展覧会」

ウータンでは、「熱帯林とつながるアクションを生み出す」ことを新たなパーパスとして打ち出しました。「海中やジャングルで実際に見た世界を描いています。作品を通じて、生きものの魅力を発信し、野生動物保護に繋げたい。絵本を出版することが目標!」(instagramより)というエマさんの作品を観ながら、楽しく熱帯林とつながり、美しい自然に想いを馳せましょう!

日時:2023年2月25日(土)13:00ー14:30、2月26日(日)10:00ー19:00

*展覧会は申込不要です。お好きな時間にご来場ください。

ご来場の方には、ボルネオ島の仲間が作った希少種リベリカ産のオーガニックコーヒー(コーヒーが飲めない方は別のオーガニックドリンク)を自家焙煎してお出しします。

(2月25日(土)17:30頃から学習会の懇親会兼エマさんトーク&ワークショップ「生物多様性保全に向けた魅力ある広報について」を開催します。トークのみ参加、オンライン参加可。トーク&懇親会の申し込みはhttps://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfFt1vhzcMHVc__E4yiJMirvrJp8lCVte2u1VM8LjHs7Dmo_g/viewform 

場所:ルマ・ボルネオ( https://nobuo5002.wixsite.com/ruma2 大阪府都島区都島本通3-8-10。大阪メトロ谷町線都島駅、JR桜宮駅近く)

【エマさん自己紹介】

1991年新潟生まれ。新潟の田園地帯に生まれ育ったこともあり、子供のころから動植物に興味関心がありました。大学と大学院では海洋生物学を専攻し、ニザダイとウナギの研究をしていました。熱帯雨林にとても興味があり、南米アマゾンや、東南アジアの熱帯雨林を訪れました。また、ダイビングインストラクターの資格を持ち、国内外で2000本以上潜り様々な海中の世界を見てきました。これらの経験から熱帯雨林や海中で感じた自然の美しさや、生命の躍動感を表現したく、絵の制作をしています。より多くの方に、絵を通じて自然環境や野生動物の魅力を感じて頂き、興味関心をもっていただきたいという思いです。

【展示会に向けてエマさんからのメッセージ】

今回はこのような貴重な機会を頂きまして、ありがとうございます。私は絵本を通じて、小さなお子様から大人まで、より多くの方に熱帯雨林で起こっている環境問題を知っていただきたいという思いで絵本制作に取り組んでいます。私はボルネオ島をはじめとする東南アジアの島々にこれまで幾度と訪れています。そこでは様々な環境問題があり、野生動物がその犠牲になっている様を目の当たりにしてきました。これは、あってはならない犠牲です。日本にいるとその様子を知ることはなかなか難しいです。そこで、身近にある絵本を通じて、一人でも多くの方に少しでも環境問題に関心を持っていただき、「人間の生活と野生動物の関係性」をイメージしていただくきっかけになれれば幸いです。より多くの方に、正しい情報をお伝えするために、皆様のお力をお貸しください。ご意見や改善点など、ご遠慮なくご指摘いただけますと嬉しいです。よろしくお願いします。

エマさん作品一覧 → https://www.instagram.com/uzura.chan/

エマさんイラストグッズ販売→ https://oseanart.thebase.in/

主催:ウータン・森と生活を考える会

ウータンは、「わたしたちの森を壊さないで!」というボルネオ島の先住民の声を受けて活動を始め、今年設立35周年を迎えます。日本国内では、熱帯材使用削減を求める自治体キャンペーン、パーム油発電事業の見直しを求めるキャンペーンなどで一定の成果をあげました。また、インドネシアでは、地域住民/ローカルNGOとの森林再生やエコツアーを行ってきました。

*地球環境基金の助成により開催します

ウータン35周年【2/4,5 ワンワールドフェスティバルブース出展&プログラム映画上映】【2/25,26 生きもの絵本原画展覧会&学習会】

ウータンは今年設立35周年を迎えます。
これまで多くのみなさまからの支えがあり、熱帯林保護や生物多様性保全に向けた活動を続けてくることができました。熱帯林や世界の森林をめぐる生態系の危機は年々深刻さを増していますが、希望を持って世界の仲間とともに地道な活動を続けていきたいと思っています。

2023年2月前半には久しぶりの対面となるワン・ワールド・フェスティバルへの出展&映画上映会、後半には35周年記念として動物イラストレーター エマさんの素敵な生きものイラスト展覧会&学習会を開催します。お久しぶりの方も最近参加された方も、会場およびオンラインでお会いできることを楽しみにしております!

★☆★ワールド・フェスティバルでのブース・プログラム出展★☆★

ワンワールドフェスティバル https://onefes.net/

日時:
2月4日(土)、5日(日)10:00〜17:00 ブース出展にて活動紹介
*うち、2月4日(土)13:00〜15:00はプログラム出展として、中井信介監督作成の映画上映会「森の守り人〜バスキの場合〜」を上映します。

*現在、制作している新作「森の守り人~バスキの場合~」の途中段階での短編版を観て頂くラッシュ上映となります。

場所:
北区民センター、カンテレ扇町スクエア、扇町公園(大阪メトロ堺筋線「扇町」駅、JR環状線「天満」駅)

*Facebookはこちら:
https://fb.me/e/2vOFnsWDt

*中井信介監督は、東南アジアを中心に、人々の歴史・戦争・環境問題などのドキュメンタリー映画を長年撮られています。ウータンも「森をふたたび」「森の守り人〜イサムの場合〜」などの作品を作っていただきました。
森をふたたび: https://youtu.be/YCnjT536sXU
中井信介監督フェイスブック: https://www.facebook.com/shinsuke.nakai1

★☆★ウータン35周年記念生きものイラスト展覧会&トーク&学習会★☆★

日時:2月25日(土)13時〜19時、26日(日)10時〜19時

場所:ルマ・ボルネオ大阪都島( https://nobuo5002.wixsite.com/ruma2 )
(大阪メトロ谷町線「都島」駅、JR環状線「桜ノ宮」駅

エマさん( 永嶋瑞穂さん )による絵本原画展覧会

【エマさんの自己紹介】
1991年新潟生まれ。
新潟の田園地帯に生まれ育ったこともあり、子供のころから動植物に興味関心がありました。
大学と大学院では海洋生物学を専攻し、ニザダイとウナギの研究をしていました。
熱帯雨林にとても興味があり、南米アマゾンや、東南アジアの熱帯雨林を訪れました。
また、ダイビングインストラクターの資格を持ち、国内外で2000本以上潜り様々な海中の世界を見てきました。
これらの経験から熱帯雨林や海中で感じた自然の美しさや、生命の躍動感を表現したく、絵の制作をしています。
より多くの方に、絵を通じて自然環境や野生動物の魅力を感じて頂き、興味関心をもっていただきたいという思いです。

【展示会に向けてメッセージ】
今回はこのような貴重な機会を頂きまして、ありがとうございます。
私は絵本を通じて、小さなお子様から大人まで、より多くの方に熱帯雨林で起こっている環境問題を知っていただきたいという思いで絵本制作に取り組んでいます。
私はボルネオ島をはじめとする東南アジアの島々にこれまで幾度と訪れています。
そこでは様々な環境問題があり、野生動物がその犠牲になっている様を目の当たりにしてきました。
これは、あってはならない犠牲です。
日本にいるとその様子を知ることはなかなか難しいです。そこで、身近にある絵本を通じて、一人でも多くの方に少しでも環境問題に関心を持っていただき、「人間の生活と野生動物の関係性」をイメージしていただくきっかけになれれば幸いです。
より多くの方に、正しい情報をお伝えするために、皆様のお力をお貸しください。
ご意見や改善点など、ご遠慮なくご指摘いただけますと嬉しいです。
よろしくお願いします。

エマさん作品一覧 → https://www.instagram.com/uzura.chan/
「海中やジャングルで実際に見た世界を描いています。作品を通じて、生きものの魅力を発信し、野生動物保護に繋げたい」絵本を出版することが目標!イラストを使ったグッツの販売をしています。(instagramより)

エマさんイラストグッズ販売→ https://oseanart.thebase.in/

*学習会は14:30〜17:00、エマさんトーク&懇親会は17:30〜19:00です。ただし、講師及び曜日(土曜日か日曜日)かが未定です。学習会とトークはオンラインでも実施予定です。

*詳細が決まりましたらFacebook等でも告知します。
https://fb.me/e/2c5tFSKda

ご質問等は、 contact-hutan@hutangroup.org まで

クラウドファンディング開始:森林破壊が止まないボルネオ島に植林し、オランウータンに森を返したい!

インドネシア中央カリマンタン州で取り組んでいる在来種の植林活動の一環として、あみぐるみ 「オラン」とその生みの親である光恵さんとともに、11月11日〜12月25日まで、クラウドファンディングに挑戦します。 

【活動進捗・ニュース】

ファーストゴール20万円達成!さらなる挑戦を

11月17日、開始6日めに目標金額20万円を達成することができました!
現在、ネクストゴール『40万円』『2ヘクタール』を目標に募集を続けています。

YouTubeLIVEに参加しました!

11月21日、本企画についてより広く・深く知ってもらうために、そしてネクストゴールを目指すためにも、YouTubeで生の声をお届けしました。

クラウドファンディング主催者の光恵さんと、当会メンバーが参加しました。アーカイブで観れるのでぜひご覧ください。

メンバーのインタビュー動画が完成!あなたも一緒に環境ボランティアに参加しませんか?

ウータンでは、活動しているメンバーをより身近に感じてもらえるように、「ウータンの魅力」や「関わるようになったきっかけ」などをインタビューする動画を制作しました。
直接話している姿からそれぞれの活動への想いを感じていただけます。
また、ウータンに出会うまでの経緯や、ウータンに共感するポイントなど、メンバーによってさまざまなエピソードが楽しめます。

▼インタビュー動画(Youtube再生リスト)はこちら

西岡良夫さん(代表)

ウータン・森と生活を考える会を設立した代表の西岡良夫さん。
コテコテの関西弁を大声で話し、古くからのNGO/市民活動家は皆「西岡さん元気?」と聞いてくる。
1987年にボルネオ島から一人でやってきたサラワクの先住民の話しが語った熱帯林破壊の真実。
徹底した現場主義と地域住民に寄り添うウータンの活動はどのように生まれたのか?
などを語っています。

いっしー(石崎雄一郎)

初めて訪れた熱帯林の奥深くで一晩キャンプをした時の鳥の鳴き声、虫の声、生命が息づく様子を感じた日のこと、そして翌日に全く生きものの気配のない静寂のアブラヤシ農園を訪れた時の感情、その時から始まったボルネオ等の仲間と共に熱帯林を守る活動、また活動に出会うまでの自分自身の半生について語っています。

ゆっこ(武田裕希子)

小学生の頃から地元の環境教育に参加し、自然に親しみながら環境問題への意識を持ち始めたゆっこさん。
就職活動での自己分析をきっかけに「環境問題のことをやりたかった!」と思い出し、森づくりをしている団体を探してウータンに辿りつきました。
ボルネオ島へ行った体験や、ウータンを通して得た出会いや経験について語っています。

神前先生(神前進一)

大阪大学で東南アジア社会の研究に携わり、退官後は世界の森林ニュースの発行を担う一方、インドネシアの現場での活動にも意欲的に参加し大変頼りになる存在。「菜の花プロジェクトみのお」の代表としてナタネの他多様な野菜を栽培する有機農業を実践しています。

Gyroさん(Gyro加納)

ウータンのウェブサイト運営に多大な貢献をいただいているGyroさん。
普段はITのコンサル業を営み、事業を通してサステナブルな社会づくりにも取り組んでいます。
Gyroさんからみたウータンの魅力として、「環境問題を深くまで掘り下げ、インドネシアなどの現地で活動するローカルNGOや村人と同じ目線で熱帯林保全に取り組んでいる」ことなどを語ってくれています。
また、グリーンウォッシュに対して厳しい目が世間から向けられる中で、「ウータンは国内外の幅広いNGOと共に、長期間に渡って真摯に取り組みを続けている」点を評価してくださっています。

みっしー(近藤美沙子)

持ち前のインドネシア語のスキルを生かしてボルネオ島で活動するNGOや村人とのやり取りをおこなっているみっしーさん。
タンジュン・プティンで村の青年たちと出会って自分がどのように変わったか、森林火災の時に現地を訪れ、命がけで森を守る彼らと共に過ごして見出した自身の役割、ボルネオに暮らす人々とのつながりを感じることができるエコツアーの紹介、在来種で植林を行うことの意義、そして熱帯林保全には森を守り続ける人が必要だと理解するようになった経緯などを話してくれています。

団体紹介PV動画はこちら

あなたも活動に参加しませんか?

ウータンでは、会員や活動メンバー(ボランティア)を随時募集中です。
インタビューに登場するようなメンバーと一緒に活動したい方、直接活動するのは難しいけど会員になって応援したいという方、これを機に参加しませんか?

石巻市での輸入バイオマス発電事業に対する9204件の反対署名を、G-Bioの事業者説明会で柳沼社長に手渡しました!

2022年10月16日
ウータン・森と生活を考える会

ウータン・森と生活を考える会は、2022年5月より、オンライン署名「海外の環境破壊と国内外での人権侵害を引き起こす石巻市須江地区でのバイオマス発電をやめてください!」( https://chng.it/LrKRXdx2 )を開始し、2022年10月現在で9200通を超える署名が集まっています。

本事業は、自然豊かで閑静な住宅地が広がる宮城県石巻市須江地区での巨大なバイオマス火力発電所建設計画で、地元住民団体が9,751筆もの反対署名を提出し、石巻市議会と宮城県議会が、幅広い住民への周知や住民との合意形成などを義務化すべきという意見書を可決したにもかかわらず、事業は停止していません。

署名では、「学校が近くにあり、子どもたちの安全が心配されている」「発電に使われる燃料は、海外の環境破壊、人権侵害によって作られる」「県議会や市議会、国会などでも懸念が表明されている」ことなどから、事業の停止を、株式会社G-Bioイニシアティブの高橋俊春会⻑と柳沼紀之社長に求めています。

2022年10月16日、宮城県石巻市で行われた株式会社G-Bioイニシアティブの事業者説明会にて、署名内容及び舞鶴・福知山の方からいただいたメッセージを読み上げ、署名を柳沼紀之社⻑に手渡しました。

会場には、100人以上の石巻市民が集まり、事業に対する懸念を表明するとともに、多くの質問を事業者に投げかけました。会場内に来られた方はみなさん事業に反対していました。「住民が多くすむところでなぜやるのか」「交通事故は心配ないのか」「道路を拡張するなど私たちの税金が使われるのではないのか」「海外で生産する油を運び、たくさんの温室効果ガスが出るのではないか」「なぜ石巻の空気を汚されないといけないのか」…総論として、この地にバイオマス発電所が来ることを住民の誰も歓迎をしていないとの声があがりました。全国の市民から9200件以上もの署名が集まったことを報告したところ、会場で多くの方に拍手によって歓迎されました。

「なぜ地元住民が嫌がる施設を強引に作ろうと推し進めるのか? その地域で生活する住民が大反対しているのになぜ発電所を作ろうとするのか?都会や大企業によって大半が消費される電力のために、なぜ地方にすむ人たちが負担を押し付けられなければならないのか? 私達には全く理解が出来ない。」

舞鶴西地区の環境を考える会 代表 森本隆さん

2017年、地元事業者とコンサルタント会社が地元自治会に来られ、環境にも優しいと強調され、植物油(パーム油)を使用したバイオマス発電所を建設されました。同年6月30日より稼働を 開始されましたが、地域住民には絶対に迷惑を掛けないと言っていたにも拘わらず、悪臭と騒音被害で多くの近隣授民の方が 健康被害を受けられました。のちのちには事業者連合が、多くの 虚偽申請や住民への詐欺行為が露見しています。絶対に許せません。現在稼働は停止していますが、現在係争中です。

三恵パーム油バイオマス発電所被害者の会 代表 三谷義臣

これまでボルネオ島での森林破壊の現場に行き、殺された動物の姿を目撃したり、先祖代々の土地を奪われた住民の声を聞きました。日本でもパーム油発電の悪臭・騒音に苦しむ市民にお会いしました。地域住民の声を真摯に聞き、事業を見直すようお願いします。

ウータン・森と生活を考える会 石崎雄一郎

事業者の説明は、「ポンガミア油を船舶の燃料にも使う」「ポンガミアの木の実だけを使い、木はきらないので森林破壊にならない」「経済産業省がポンガミアをFITで認めるよう今年度中に話をつける(注:経済産業省はこれまでポンガミアは使うつもりはないと発言しています)」といった希望的な観測や計算上の環境影響評価が多く、市民向けの説明というよりは、探し中の転売先企業への売り込みや宣伝のような感じがしました。大規模なバイオマス発電所を木質ペレット(50,000kW)で作るのであれば総工費200億円を超えるために、かなりの資金を集める必要があります。事業を行いたいというより、なるべく高い価格で売り抜けたいという本音があるのかもしれません。

この問題が広く知られることで、そのような転売目的の懸念が払拭されるかもしれません。市民の方には多くシェアしていただきたいと思います。また、メディアにはご取材いただければ幸いです。

追伸: 10/21 バイオマス発電に関する国際アクションデーにウェビナーを行います。大規模バイオマス発電の問題をお伝えします。私も参加しますので、お時間・ご興味ある方はご参加ください。

【ウェビナー on 国際アクションデー】
気候変動の新たな脅威 〜大規模バイオマス発電の妄想(10/21)

詳細はこちら:
https://foejapan.org/issue/20220926/9252/

#石巻 #バイオマス #バイオマス発電 #パーム油 #ポンガミア #ポンガミア油

【プレスリリース】莫大な温室効果ガスを排出する住友商事の仙台「輸入バイオマス発電」事業のESGリスクに投資家が懸念〜金融機関36社中8社とNGOが対話を実施、6社は住友商事へのエンゲージメントを実施または予定と回答〜

2022年9月8日

ウータン・森と生活を考える会

Mighty Earth

プランテーション・ウォッチ

熱帯林行動ネットワーク

Fair Finance Guide Japan

Fridays For Future Sendai

・森林/生物多様性や気候変動の問題に取り組むNGO/市民団体5団体は、2022年3月に、バイオマス発電事業と北米における木質ペレット製造事業に関与している住友商事株式会社(以下、住友商事)に投融資していると想定される、日本国内の機関投資家/融資機関36社に対し、住友商事へのエンゲージメント及び投資撤退(ダイベストメント)を行うことを要請し[i]、その結果をまとめました。

・日本国内の金融機関36社のうち、23社からメールや電話にて回答を得ました。うち8社とオンラインでの対話を実施しました。6社が住友商事に対するESGエンゲージメントを実施済みまたは実施予定と回答しました。また、18社は自社で策定した/または加盟しているESGに関する方針・計画/イニシアティブ等[ii]に基づいて行動していくと回答しました。

・対話した金融機関からは、「ESGを重視した投融資が重要であり、NGOからの現地情報は有益であった。大規模な輸入バイオマス発電は、想像していた以上にGHG排出や生態系への影響が大きいことがわかった。今後もNGOとの対話を行いたい」などのフィードバックを得ました。

・2022年7月には、仙台港バイオマスパワー合同会社(住友商事を中心とした共同出資)による11.2万kW(国内最大規模)のバイオマス専焼火力発電事業が着工されたと報道されました[iii]

・住友商事は、バイオマス発電の燃料となる木質ペレットの北米からの輸入最大手の一つですが、米国南東部は広大な米国の中でも最も豊かな森林を有する地域といわれています。ノースカロライナ州には広葉樹と針葉樹の混交林や海岸沿いの湿地林が広がり、ブラックベア、ボブキャット、コヨーテなどの貴重な生息地です。しかし、木質ペレット生産のために伐採が進んでいます[iv]

・各国の科学者・NGO・メディアは、「バイオマス発電はカーボンニュートラルではない」として、温室効果ガス(GHG) 排出による気候変動への悪影響の懸念を表明しています[v]。生産、加工、輸送、そして燃焼の段階も含めたライフサイクルのGHG排出は、森林が再生しなかった場合、石炭火力と比べておよそ2倍になります。

・本事業と同様に、FIT制度(固定価格買取制度)で認定されたバイオマス発電事業は日本全国に700以上あり、輸入燃料に依存する大規模なバイオマス発電事業は200を超えます。これらの発電所が稼働すれば、莫大な温室効果ガス排出により気候変動が加速し、木質ペレット生産地である北米をはじめ、世界の森林の減少・劣化を招き、生物多様性が脅かされる危険性がますます高まります。

・輸入バイオマス発電事業は、今後、石炭火力発電と同様に座礁資産化するリスクが高くなっていくことが予想されます。私たち森林/生物多様性や気候変動の問題に取り組むNGO/市民団体6団体は、住友商事に対して、仙台港での輸入バイオマス発電事業の即時中止を求めています。

・また、金融機関に対して、住友商事の仙台港での輸入バイオマス発電事業を見直すよう住友商事に対してエンゲージメントを行うことを引き続き求めていくと同時に、他の輸入木質バイオマス発電事業者に対しても、同様のエンゲージメントを行うことを要請します。また、今回の要請に回答が無かった金融機関に対しては、NGOとの対話を重視し、今後対話を実施するよう求めていきます。

 

本件のお問い合わせ先:

contact-hutan@hutangroup.org 

050-5876-7925

   https://hutangroup.org/

(ウータン・森と生活を考える会 担当:石崎)


[i] http://hutangroup.velvet.jp/db/pdf/20220311sumitomo.pdf

[ii] 責任投資原則(PRI)、日本版スチュワードシップ・コード、環境方針、人権方針、GHGネットゼロ目標、NDPE原則、赤道原則、ネットゼロ・アセットマネージャーズ・イニシアティブ(NZAM)、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)フォーラムなど

[iii] https://www.kensetsu-sinbun.co.jp/miyagi/article/bukken-area1/8983/

[iv] [Mighty Earth]新報告書「隠蔽の煙幕:住友商事の『カーボンニュートラル』失敗の数々」 

https://www.mightyearth.org/sumitomoclimatejp

[v] [500名以上の科学者]バイオマス燃料のための森林利用に関する書簡

http://ur0.work/DeW5

#バイオマス発電

#森林減少

#環境破壊

#温室効果ガス

#カーボンニュートラル

#住友商事

#レノバ

#イーレックス

#三菱商事

10/1開催:ジャングルふれんずpresents熱帯林セミナー 「ボルネオ島の青年たちが目指す、持続可能な熱帯林保全とは?〜インドネシア現場訪問の報告〜」

ジャングルふれんずpresents熱帯林セミナー
「ボルネオ島の青年たちが目指す、持続可能な熱帯林保全とは?〜インドネシア現場訪問の報告〜」

ボルネオ島ではコロナ禍の労働力不足でパーム油の生産が落ちるなど、持続可能ではない大量生産・大量消費のシステムは限界が来ています。
そんな中で粘り強く、自分たちの地元の村で環境教育を行い、在来種やフルーツの苗を育てて、森林再生に精力的に取り組むボルネオ島の青年たちがいます。
3年ぶりにインドネシアに渡航した当会メンバーは、中央カリマンタン州と東カリマンタン州にあるこれら青年グループたちの活動現場を訪れました。
今回は、東カリマンタン州のNGOともオンラインでつなぎ、共同で報告会をします。

日時:10月1日(土)15:00〜17:00 

場所:ルマ・ボルネオ(大阪市都島区都島本通3-8-10 2F)     
またはオンライン(Zoom)での参加も可能です

参加費:無料

【スピーカー】
神前進一:
大阪大学で東南アジア社会の研究に携わり、退官後は世界の森林ニュースの発行を担う一方、インドネシアの現場での活動にも意欲的に参加し大変頼りになる存在。今回の現場訪問を率いた。

大田垣尚:
高校生の頃から熱帯林の保全に関心を持ち始め、大学では森林水文・農業気象を専門に学ぶ。1年程前よりウータンの活動に参加し、主に世界の森林ニュースのメルマガ発行を担当。今回初めてインドネシアに渡航した。

パウリヌス(CAN):
オランウータンや野生動物保護のNGOで長く活動したのち、3年前に東カリマンタン州の先住民の村人と共に環境保全団体CAN(Conservation Action Network)を立ち上げる。「人間と野生動物のための森」をモットーにアグロフォレストリーによる非木材林産物の商品化やエコツーリズム等を推し進めてきた。

お申込み:
▼下記のフォームへ記入
https://forms.gle/JBJuJLs5b41doYEZ7

または contact-hutan@hutangroup.orgまで
①お名前、②連絡先、③参加方法をお知らせください。

主催:ウータン・森と生活を考える会
助成:地球環境基金