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自分らしく生きていけば? By. テングザル

みんなと同じように生きることに違和感を抱いたことはありませんか? 

でも実際は、みんなと同じ安定した仕事や生き方とは異なる方へ進むって不安に思えてしまうのではないでしょうか?

「やりたいことがあって仕事をやめたけど、親にも心配されている…、この先大丈夫かな?」

「友達はみんな有名大学に進学希望だけど、自分もそれでいいのかな?」

「周りの子どもと趣味や関心が異なるうちの子、将来がちょっと心配だな…。」

もしそんな風に迷ったり疲れたりする時があったら、思い出してもらいたいおサルさんがいます。

「どーも、テングザルです♪」

テングザルは、その名の通り天狗のような鼻が特徴的な熱帯のサルで、ボルネオ島(インドネシア、マレーシア、ブルネイから成る東南アジアの島)にだけ生息する希少種です。

その生活を覗いてみると、みんなが好むものには振り向かず「我が道をいく」サルのように見えます。

テングザルは、熟したフルーツではなく、他の動物が見向きもしないような葉っぱや、まだ青く固い実や種子を食べていると言われています。 

毒があったり消化がしにくかったりするものを食べるため、牛のように4つにくびれた胃へと進化してきたと考えられています。

また、消化に時間がかかるため一日の76%は休息しているという報告もあります。24時間の内18時間半もゴロゴロして過ごしているということでしょうか。 

甘い果実を我先に!と競争して採るのではなく、一日ずーっと「休んで」いるテングザル。

「みんなと同じようにしないといけないのかな?」と迷った時は、 是非この愛らしい天狗鼻のテングザルを思い出してみて下さい。

忙しい毎日を生きるあなたに、テングザルは何と問い掛けるでしょうか…?

 

 【テングザルのオモシロ話】

テングザルという名が示す通り、大きな長い鼻を持っているのは大人のオスです。分厚いヘラのように下向きに垂れ下がった鼻はとてもユニークでインパクトがあります。

メスや子供の鼻はツンと上向きにとがっていて、こちらも可愛らしいです。

テングザルの世界では鼻が大きいオスほどモテモテで、一夫多妻の群れを形成します。オスはウーともブーともつかない低音の声で群れを統率するのですが、ほとんど口を動かさないわりに大きい声がします。どうやらこの大きな鼻を使って響かせているらしいのです。

この顔をじっくりと見ながら、鼻で響かせるとはどういうことなのかを想像してみました。

すると、ひとつ気になってくることがあります。

そう、鼻の穴…!

一体どうやって息を吸って、あるいは吐いて響かせているのでしょうか?穴はどこにどんな形であいているのでしょうか…??

A. 象のように先端に開いている。

B.鼻の裏側の前の方に丸く開いている

C.鼻同様に、鼻の穴も長い

D.鼻の付け根付近に開いている

 <答え> B.(下の写真を参照)

 鼻の裏側の様子が偶然撮れた写真。なんだか可愛らしいですよね。

最近の研究では、鼻が大きいほど声は低く、質もよくなると言われています。メスを引きつける魅力の一つとなっているらしいと分かってきたわけです。大きな鼻は、ビジュアルと声質の2重のメリットをオスにもたらすようですね。

テングザルの生息地はボルネオ島のマングローブ林や川辺林。オランウータン同様に様々な開発によって生息地が急速に縮小し、個体数を減らしている種のひとつです。

このユニークな種を絶やさないためにも生息地の保全が急務となっています

(写真:上林洋平/2枚目以外)

2020年へ、ともに動きだす!!

わくわくに満ちた世界

日本から遠く離れた赤道直下のボルネオ島。「安全で安心なこの国を飛び出して、一体どうしてそんなジャングルにばかり行くの?」周囲からよく問われるこの質問に対して、最近自分なりの答えがやっと見えてきました。『わくわく』『心の繫がり』『チャレンジ』…私が求める、おおよそ全ての心動かされる瞬間がそこには溢れていることを、これまでの熱帯林保全活動を通じて実感しているからではないかと思うのです。

なぜ今、熱帯林?

しかしその魅力に満ちた熱帯林は、今まさに私たちの手によって消し去られようとしています。そう、私たちの無関心によって、です。地球の肺とも呼ばれ、二酸化炭素をダイナミックに酸素へと変換し、多くの命を支えてきた熱帯林。しかし今、ボルネオ島をはじめとする熱帯泥炭地では人為的な開発によって火災が頻発し、地中にため込んだ大量の温室効果ガスを排出しています。地球の肺は逆に、地球の火薬庫とまで言われるようになってしまいました。

熱帯泥炭地…長い年月をかけて出来上がった深さ10m以上になることもある湿った木質の土地。樹木が池や川、湿地に倒れ落ちて堆積したため空気に触れて分解されることがなく、炭素を固定したままスポンジ状の土壌をつくり上げましたが、今人間の開発によって莫大な温室効果ガスとして排出しています。

それでも希望を捨てたくない

つい最近まで村の裏に広がっていた森がごっそり消え去って、パーム油を生産するためのアブラヤシ プランテーション(大規模農園)へと姿を変えた風景。やるせない瞳で見つめていた現地の仲間の姿が目に焼き付いています。彼らはその厳しい現実に直面しながらも、今この瞬間も問題に向き合いつづけています。

私は幸運なことに、現地でたくさんの仲間に出会えました。村で在来種による森林再生に取組んでいるみんな、一緒にエコツアーを企画実施する村人たち、オランウータン保護団体で働いていたり、政策提言をしていたり、大学の教授として政府に助言をしていたり…、それぞれ立場やアプローチは異なっていてもその想いは同じ。この森を守りたい!

私は幸運なことに、ここ日本でもたくさんの仲間に出会えました。かれこれ7年以上関わっているウータンという大阪の小さなNGO(1988年設立)には個性豊かなメンバーが集まっています。熱帯林保全に関わりながら定年まで公務員を勤めあげたベテランメンバーや、現役でバリバリ働く会社員、ビジネスマン、若さ溢れる大学生。世代や性別の壁を越えてアツい議論を繰り広げられるのは、みんな熱帯林を守りたい!と心から願っているからだと思います。

2020年」は特別

ところで、森林問題に取り組み、関心を寄せる国際社会や、企業、投資家の間では「2020年」は特別な意味を持った年です。世界ではこれまで、気候変動や生物多様性、違法伐採など様々なアプローチで、なんとかこれ以上の森林破壊を食い止めようと多くの議論が重ねられてきました。そうして決まった目標年が2020年。利害や立場の違いを超えて、森林を破壊し続ける社会を終わらせよう!という国際的な宣言や約束に呼応して、2020年までの森林破壊ゼロを約束する企業もどんどん増えています。

さて、日本に住む私たちにとって「2020年」は東京オリンピック・パラリンピック開催の年としても注目されています。近年オリンピックの取組みはスポーツだけにとどまらず、持続可能な調達を推進するなど、世界に目を向けて様々なモノゴトと私たちの暮らしとの繋がりを見直すきっかけにしようという動きも見られます。

動きだす日本のNGOたち

この特別な「2020年」にむけて、熱帯林保全に取り組む、大小、日々の活動も大きく異なる日本の様々なNGOが、その団体の枠を超えてこの度集結しました。1人や1団体では難しいことも、みんなで協力すればきっと乗り越えられると信じて、私たちは動きだします!

実現したいのは「色んな方が、色んな側面から、熱帯林の魅力に触れられるきっかけ作り」「日常とは異なるわくわくに出会える新しい居場所作り」です。

日常に熱帯林を!

これから毎月21日に「熱帯林の魅力」を一斉発信します。月に一度、遠く離れた熱帯林との繋がりを感じる時間をあなたの日常に加えてみませんか?熱帯林への想いを広げるこのムーブメント。是非多くの方に加わってもらいたいです。

熱帯林はもう待ったなしの危機に瀕しています。皆さんの力が必要です。私たちと一緒に熱帯林を何とか守ろうと動きだしてくれる方が、実はこの日本にもたくさん居るような予感がしています。でももしかすると、その誰かはまだ熱帯林って何なのかあまりピンと来ていないかもしれません。そこでまず、そんな方々にも熱帯林の魅力を分かり易くお伝えするwebページ作りに取り掛かり始めました。来月、2月21日公開を目指して頑張ります!

熱帯林は、そこに住む生き物だけでなく、関わる人の人生をも豊かにしてくれるのではないかと期待しています。

※3月21日は国際森林デーです。

Message from Yucco, HUTAN Group

10000 ha
15年で失われたインドネシア熱帯泥炭林

STOP !!

ウータン・森と生活を考える会は、暮らしとつながる熱帯林などを守るため、世界の人々と活動しています。

直近のイベント
6月
1
13:30 第13回パーム油学習会「パーム油発...
第13回パーム油学習会「パーム油発...
6月 1 @ 13:30 – 16:30
ウータン・森と生活を考える会 第13回パーム油学習会 「パーム油発電は本当に”再生可能”なエネルギーなのか?」 〜FITによるバイオマス発電の課題と現状〜 パーム油は、加工食品、洗剤・石鹸、化粧品など私たちの日常生活でたくさん消費されている油です。 その生産地では、熱帯林破壊による生物多様性の減少、過酷な労働問題、開発地での先住民等への弾圧等の人権問題などが指摘されています。 最近では、日本において、パーム油が”発電事業”に使われようとしている動きがあります(HISスーパー電力など) それを後押ししているのが、国が定めている固定価格買取制度(FIT)です。FITは、気候変動問題に対処すべく再生可能エネルギーを国内でもっと普及させるためにできた制度ですが、多くの問題を抱えるバイオマスを海外からわざわざ輸入することがはたして”再生可能”なのでしょうか? バイオマス問題についてお詳しい泊みゆきさんに、パーム油発電の現状と課題をじっくりと語っていただきます! 話のポイント: ・パーム油発電の現状と課題 ・経済産業省資源エネルギー庁によるFIT(固定価格買取制度)のバイオマスに関する問題点 ・アブラヤシ(パーム油の原料)のヤシ殻発電やパームトランク(幹)による発電には問題がないのか? 日時:2019年6月1日(土)13:30〜16:30 場所:エル・おおさか(大阪府立労働センター)南館7階72号室 大阪市中央区北浜東3-14 http://www.l-osaka.or.jp/pages/access.html *京阪・Osaka Metro谷町線「天満橋駅」より西へ300m *京阪・Osaka Metro堺筋線「北浜駅」より東へ500m ゲスト:泊みゆきさん(NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク理事長) *プロフィール NPO法人「バイオマス産業社会ネットワーク」理事長。京都府京丹後市出身。日本大学大学院国際関係研究科修了。(株)富士総合研究所で10年以上、環境問題、社会問題についてのリサーチに携わる。2001年退職。1999年、「バイオマス産業社会ネットワーク」を設立、共同代表に就任。2004年、NPO法人取得にともない、理事長に就任。経済産業省バイオ燃料持続可能性研究会委員、関東学院大学非常勤講師ほか *バイオマス産業ネットワーク http://www.npobin.net/ 参加費:無料 申込み:以下のフォームから申し込みください。 https://bit.ly/2UNKqgl または、 contact-hutan@hutangroup.org 主催:ウータン・森と生活を考える会 http://hutangroup.org/ *本講演会は地球環境基金の助成を得て開催します。

メッセージ

「ウータン・森と生活を考える会」では、2015年に起きた森林火災をよみがえらせようと現地の仲間たちと活動しています。 その様子をドキュメンタリームービーとして製作しました(中井信介監督)。

2015年に東京都9つ分以上の森が消失したインドネシアの大規模森林火災。たくさんの命が失われている貴重な熱帯林を、 かつて違法伐採や違法採掘をしていた村人が再生しようとしています。オススメの一作です。

地球環境日本基金の助成により制作しました。【無断転載禁止】

理念

ウータン・森と生活を考える会は、「森を守りたい」と願う熱い心をもった人々が集まった市民団体です。オランウータンなど 数多くの生きものが棲み、先住民にとっても生きる糧を与えてくれるボルネオ島の自然豊かな熱帯林を、国内外のNGOや現地の 村人と共に、減少を食い止め回復し保全する活動や森林減少の要因となっている商品の消費者としての私たちの日本での生活を考える活動を25年以上、市民の力ですすめてきました。

topics

ウータン・森と生活を考える会では、2018年7月3日に行われた東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の持続可能な調達ワーキンググループにおいて、石崎事務局長がFSC、PEFC、SGEC等の森林認証制度の特徴や各認証の違い、課題等を情報提供しました。また、国産合板をもっと使うべきという提案もしました。7月11日付の日刊木材新聞に当日の様子がわかりやすく取り上げられました。

事の全文はこちらより

東京オリンピック・パラリンピックのオリンピックスタジアム建設では、多くのインドネシア・マレーシア産の合板木材がコンクリートの型枠などに使われ、一部は古くから問題を指摘されているサラワクの企業のものが使われていることがNGOから指摘されています。

詳しい解説はこちら

持続可能な調達のためには最低限FSC認証以上の認証材を使う、認証だけに頼らずにデュー・デリジェンスをしっかりする、できるかぎり国産合板を使う、などの配慮が考えられます。東京オリンピック・パラリンピックの調達基準は、東京都の今後の調達基準にも引き継がれるようなので影響力の大きいものとなる可能性があります。ウータン・森と生活を考える会では今後も注視し、意見を出していきたいと思います。みなさまもご支援をよろしくお願いします!