世界の仲間と森づくり・オランウータンの森をつくろう

かつて違法伐採が盛んだったタンジュンプティン国立公園内外では、NGOの尽力もあり徐々に違法伐採・取引が停止、オランウータンが 森に戻る姿がみられるようになりました。2008年に、現地のNGO・FNPFと「オランウータンの棲める森づくり」を開始しました。

そのキーポイントは、『現地の村人による原生種の苗づくりと植林を応援すること。』豊かな森が残されるために、現地にずっと住み続ける 人々の意識と協力は欠かせません。
そして『その土地にずっと育っている木を植えなくてはなりません。』外来種を植えてかえって生態系を破壊する植林は少なからずあります。

ウータンではこの二点にこだわっている、自身が多くの現地村人から構成されているローカルNGOであるFNPFとタンジュンプティン北部に 位置するタンジュンハラパン村の村人と共に活動を続けています。

 ストーリー

原生種の苗づくりと植林プロジェクト

ストーリー1 原生種の苗づくりと植林プロジェクト

このプロジェクトの特徴は、単に森に植林をするだけではなく、苗を他のNGOや企業や現地政府に売ることで、現金収入を得る機会を 現地の村人に与えることにあります。ただ植林をしても、村人にはメリットがありませんが、収入があれば、子どもを学校へ通わせる、 バイクを買うなどの生活の足しになります。

タンジュンハラパン村の村人で構成する苗づくりグループは一時20人を超えて組合を形成するなど成功を納めました。しかし、 アブラヤシ企業の進出により、苗づくりグループは解散(詳しくは「タンジュンプティン国立公園の森を守ろう!」)、現在はあらたに プリタセンビランという苗づくりグループが活動をすすめています。

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未来を担う子どもたちへの環境教育

ストーリー2 未来を担う子どもたちへの環境教育

村の未来を担うのは村人自身、そして子どもたちです。FNPFは村にある小学校の先生との協力で、子供たちへの環境教育プログラムを 放課後に行ってきました。村からボートで森へ行き、そこで育てている植物や薬草を学んだり、苗を植えたり、時には自然の中で ネイチャーゲームをして楽しみます。村の子どもたちはみな素直に自然とふれあい、みな村の周りの森とオランウータンがずっと残って 欲しいと言います。

ウータンでは現地で子どもたちの環境教育に同行したり、日本の小学校からの手紙を渡しお返事を書いてもらったり、エコツアーの プログラムに組み込んだりしてきました。

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ストーリー3 エコツーリズム

タンジュンハラパン村では、バナさんが率いるエコツーリズムグループに村人全員が入っています。ウータンでは2012年から ボルネオ・エコツアーを開始、タンジュンハラパン村でホームステイをしながら、FNPFの活動地を見て回っています。

ホームステイや村人による工芸品づくりのプログラムやお土産の収益は、村人の収入となり、彼らの生活向上へ役立てられます。 エコツアーには、日本に住む人々が現地の問題を知り活動へ参加するだけではなく、村人が「わざわざ遠くからやってきて一緒に 活動をしてくれている」という想いを持ち、「自分たちがやってきたことは間違っていなかった」と誇りを持たせる効果があります。

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アグロフォレストリー・有機農業

ストーリー4 アグロフォレストリー・有機農業

ウータンはFNPFが「ジュルンブン」地区で行っているアグロフォレストリー・有機農業プロジェクトの支援をしています。 ジュルンブン地区は、15年前にできたBW社の子会社BLP社(注:2015年に別会社に買収された)のアブラヤシプランテーションとの 境の土地を保護のために買い取り、大規模プランテーションに頼らずに森林も破壊しないオルタナティブな農業のあり方をめざして 植林や有機農業をめざしています。

かつてジュルンブンは、一面がラミンなどのボルネオ特有の木が生い茂る美しい森でした。そこにアブラヤシプランテーションが 作られ、生きもののいない殺伐とした環境へと変化してしまいました。 しかし、残された森にはオランウータンなどが生息しており、生きる場所を追いやられています。ジュルンブンはまさにその最前線で 残された森を守ろうとしています。

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ストーリー5 活動に参加しませんか?

FNPFのバスキさんは言います。「実際にウータンのみんなを特別に感じている。これまで何度も真剣にディスカッションをしたり、 冗談を言い合ったりした。友人として、そしてずっと関わり続ける人として、特別に思っている。これまで築いてきたものは単なる 友人関係ではなく、心と心でコミュニケーションを取り合うような関係だったと思う。友人として、もはや家族の一部として、 また新たな友人を連れて来てくれている。全てのことに感謝している。」と。

NGOの活動の本質はお金ではなく、人と人の絆と言えます。ぜひ活動にご参加ください!

ストーリー6 ご支援おねがいします!

ウータンは、現地の村人やローカルNGO・FNPFが自分たちの手で森を再生し、豊かな生活を持続させていくことをサポート しています。会員やみなさまのご支援が、大変有効です。ぜひご支援をお願いいたします。

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