原生種の苗作りと植林

オランウータンの森を再生しよう

原生種の苗づくりと植林

ウータン・森と生活を考える会が活動するインドネシア中央カリマンタン州タンジュン・プティン地区では、かつて経済的に貧しかった近隣のタンジュン・ハラパン村の村人たちが違法伐採に従事していました。 現在、彼らの一部は、現地のローカルNGO・FNPFと共に苗作りと植林を行っています。その苗は、森から拾ってきた原生種(在来種)から作られます。 植林は多くの場所で行われていますが、その土地にもともと無かった外来種を植えることで却って生態系を破壊してしまうケースがあります。ウータン・森と生活を考える会では、設立以来ずっと、原生種による植林にこだわってきました。

保全と現金収入との両立をめざして

苗作りの大きな目的は、植林をするだけではなく植林をしたいNGO、政府、企業などに苗を売ることで副収入を得ることです。タンジュンハラパン村の人々がかつて 違法伐採に従事していた大きな理由は現金収入を必要としたからでした。

かつてのボルネオ島では、先住民などによる自給自足の暮らしが成り立っていましたが、現在では政府の移住政策や貨幣経済の流入、生活の近代化などによって現金収入がなければ生活が成り立たないコミュニティがほとんどとなっています。現金収入を必要とする理由も、子どもを学校に行かせたい、仕事に行くために家にバイクが必要などと先進国に住む私たちが否定できるものではありません。適切な形で生活が向上すれば、違法伐採のような危険な行為もせずに済むでしょう。

苗作りプロジェクトは、原生種で森を再生させるだけでなく、副収入による村人の生活向上も図った一石二鳥のプログラムです。

有機農業、アグロフォレストリー

森とアブラヤシプランテーションの間に位置するジュルンブンという地区では、土地を買い取って有機農業やアグロフォレストリー(森林農法)の実践を行なっています。有機農業やアグロフォレストリーもまた、森林を破壊することなく現金収入を得る方法として、世界中で行われています。

ジュルンブンにはボランティア用の宿泊施設もあり、現在は海外からのインターン生も受け入れていますが、今後はプランテーションの目の前にあるこの土地で持続可能な生活を提示しながら、包括的な環境教育を行うプロジェクトの拠点にする構想があります。

エコツーリズム

ウータンでは2012年より年に1度のペースで、タンジュン・ハラパン村のエコツーリズムグループのメンバーと共にボルネオエコツアーを行っています。エコツアーは、日本で生活する人たちに現地の自然や村での生活を体験し、開発の問題を知ってもらい、植林活動などを共に行うというねらいがありますが、現地に暮らす村人にとってはホームステイの受け入れやアクティビティプログラムの提供などにより現金収入を得られる効果があります。また、日本からわざわざやってくる人たちとの交流を通して、森を守る活動を続けることに誇りを持ってもらう意味もあります。

 詳しくは、ボルネオエコツアーのページをご覧ください。

 

持続可能な未来へむけた環境教育

 2012年、この地域にもアブラヤシプランテーション開発の魔の手が忍び寄りました。7月に企業に招かれてジャカルタへ行った村長を含む村の主要メンバーが、村に帰った後に企業とプランテーション開発に合意していたことがわかったのです。その後、地区の首長が企業にプランテーション開発事業認可権を与えたことが判明しました。

 開発予定地は、オランウータンも生息する川沿いの森と国立公園の境界線まで広がり、開発がこの地域の自然にもたらす影響は甚大であるとして、ウータンは他のNGOと共同でRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)へ申し入れをしたり、署名を集めて副首長に手渡したりしました。企業は国立公園側の農園開発はしないとの約束はしましたが、その他の地域の開発は進められました。

 ウータンによるNGOと村人へのヒアリング調査によると、村人の中でのプランテーション開発賛成派は8割くらいでしたが、開発を強く推進する村人は若干名で、残りはあいまいな立場をとりつつも親戚関係により賛成にまわっているのではないかと推測されました。FNPFのメンバーなどはプランテーション開発そのものには否定的な立場を取っていましたが、親戚関係が強い村の中で声をあげてまで反対することは難しい状況でした。

 今ではタンジュン・ハラパン村の多くの村人がアブラヤシプランテーションで働いています。そんな中、FNPFで育ったアドゥさんの働きかけによって、タンジュン・ハラパン村の青年団の中から「在来種の苗づくりと植林をしたい」という声が生まれました。聞けば、「プランテーションの労働はきつく、思っていたほど良いものではなかったが、それに代わる安定的な産業もない(タンジュン・ハラパン村では1997年に大洪水が起こってから農業ができなくなった)」ということでした。ウータンでは昨年度より、青年団に苗づくりと植林を委託し、エコツアーも協働で行いました。今後このような村人主体の活動が広がっていくことを期待しています。

 FNPFのリーダー バスキさんはかつて、「FNPFは人々が共に学びながら成長する学校のようなものだ。村人の中から次のリーダーが生まれることを期待している」と語っていました。

 実際にFNPFでは、未来を担う村の子どもたちへの環境教育を長年続けています。中学生の途中で違法な金鉱山で働くようになったタンジュン・ハラパン村出身のフェブリさんは、「NGOに関わるようになってから英語に興味を持って最近勉強しているんだ。観光客と話すのは面白いし、将来はガイドになりたいと思っている。村人にもやれる!というのを見せたい」と話してくれました。 

種は死なない

かつて違法伐採に従事していたFNPFのスタッフ・ハドランさんはこう言います「俺もかつてはたくさんの木を切った。その時のことを 思うととても恥ずかしい。だが、今はFNPFのメンバーとして植林をしている。いつか自分が切った木よりもたくさんの木を森へ返すことが夢だ」

 ウータン・森と生活を考える会ではこれからもその手助けをしていきたいと思います。

ボルネオ鉄木と呼ばれるウリンは、非常に硬く家や橋にも使われる木ですが、大きく成長するのに100年以上かかると言われています。種から育てるには、短期的ではない世代を超えた長い視野が必要です。遠く離れた土地に生きるもの、遠い未来に生まれてくるもののことを考えた持続可能な発展にむけてみなさまの力を貸してください!

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